縄文杉登山編
四日目。この日は朝から縄文杉登山にくり出しました。3時半に起きると雨はざーざー雷はゴロゴロ。よーし、絶好の登山日和だ(泣)
しかも起きてからモタモタしてたら、相部屋の旅人が先に行ってしまい、まさかの単独行確定。
まぁいいや。自分のペースで歩けるほうがむしろよかったりするし。
縄文杉登山客向けに、早朝(夜中?)からやってるお弁当屋さんが屋久島にはけっこうあるんです。
前日の夜に予約しておいたので、それを途中で受け取り屋久杉自然館へ。
縄文杉登山の一般的なスタート地点である荒川登山口は、マイカー規制がかかるので屋久杉自然館からバスで行くことになります。それがなんと片道850円!
それにしても人多すぎ。結局バスを一本見送って15分くらい待つ羽目に。
荒川登山口に到着。弁当を食べ、レインコートを着て、ストレッチをし、トイレに行って準備完了。
と、思ったら雨脚が急に強まってもはやスコール状態。いきなり心が折れかけます。こんなんで10時間以上も歩くのか…。
雨宿りしても無意味かつ時間がもったいないので、開き直って出発。時間は6時10分。
しかしこの直後、悲劇が僕を襲いました。
開始15分くらいで便意を催し、我慢して歩いてたら今度は腹が痛くなってくる。
というか、歩くのがだんだんキツくなってくる。どんどんひどくなっていき、最初のトイレの位置を把握してなかったため、本気で登山口まで戻るか山に入って野に返すかという究極の選択を迫られる。もうそれぐらい追い詰められていました。
人間切羽詰まると何するかわからないっていいますが、それは本当だったんだな、と。
小杉谷小学校跡。
かつて林業が盛んだった頃、このあたりには集落があったそうです。
ちなみにこの頃はもう苦痛で顔が歪みっぱなし(笑)
その直後。もうダメだ…il||li _|‾|○ il||liと思ったまさにそのとき。
神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
一度戻って二回も行ったせいで30分くらいのロスになったけど、その後は完全に立ち直り、そこからはいつものペースで歩く。
雨の中、傘をさしながらただただ歩く。
ここで縄文杉登山について簡単な紹介を。
昭和41年に発見された推定樹齢7200年の大杉。これを見に行くための、往復10〜12時間の道のりを歩く登山。
屋久島観光のテッパンで、たぶん屋久島を訪れた人で縄文杉登山しない人ってほとんどいないんじゃないかと。
コースは、ゆるい勾配でのぼっていくトロッコ軌道。これが約8km。その後、急激に勾配がキツくなり、約2km。往復で約20kmを歩きます。
翁杉。樹齢約2000年。
2010年9月10日に崩落したそうです。痛々しいですね。一度元気な姿を拝んでみたかった。
ウィルソン株。植物学者のウィルソン氏が、屋久島を訪れた際にすっかり魅せられ世界に広くその存在を知らしめたため、氏の名前がつけられたそうです。
で、そのウィルソン株。
切り株の中に入って空を見上げると、空洞がハート型に見えるんです。
夫婦杉。枝が合体していてその仲の良さ(?)からこの名がつけられたそう。
メデューサ杉。ギリシア神話のメデューサに似てることからこの名がつけられました。うん、確かに似てる。
出発から4時間半。30分のロスがあるので実質4時間。
ようやく縄文杉に到着しました。片道4時間も歩いたのは富士登山以来かも。しかも雨の中だったので、着いたときの感動もひとしお。
雨の中ホントに大勢の人がいて、展望台は大混雑。
ちなみにこの日の写真の画質がひどいのは、壊れかけのコンデジが、防水じゃないのでさらに輪をかけて調子が悪く、撮った写真がほとんどボケボケだったんですよ(涙)
晴れたら一眼レフ持って行ってたはずなんですけどね。こういう風に登山のときに困ることがわかったので、今使っている、このあと買うデジカメは防水にしました。
帰りのトロッコ軌道。ようやく晴れてくれました。
でもさ、そしたら今度は暑いんだよ(゚Д゚;)
時計を見たら14時15分。スタートから8時間。実質7時間半で帰ってきました。
写真撮りながらにしてはまぁまぁいいペースだったな、と。
それにしてもあの弁当…。戻ってきてから昼食用のを食べたんだけど、なんともなかった。一体あの腹痛はなんだったんだろう…。謎。
前日に泊まったお宿、「ガラッパと健吉」。別にオーナーの名前が健吉って言うわけじゃないんですけどね(笑)
ちなみにオーナーが無類の酒好きなようで(だから毎晩宴会が行われているわけで)、僕はここではじめて「赤霧島」の一升瓶を見ました。焼酎が好きな方ならこの意味がおわかりいただけるかと思います。
あ、もちろんいただきましたよ、赤霧島。それはもう忘れられない味でした。