長崎市内編

六日目。旅の後半に入ります。この日は友人と合流して長崎市内を観光しました。
ホテルにクルマを置いて観光スタート。
まず、軍艦島へ行ってきました。島までは長崎港から船で30分。
出航直後。稲佐山が見えました。
天気は快晴、風もほとんどありません。まさに絶好のクルージング日和♪
見えてきました、軍艦山。
と、ここで簡単に説明を。軍艦島とは、かつて海底炭鉱の街として栄え、ピーク時には5,000人、東京の9倍の人口密度を有していた今は無人の島です。
正式名称を「端島(はしま)」と言います。
当時、戦艦「土佐」に形が似ていたことから軍艦島と呼ばれるようになったそうです。
いよいよ上陸。上に見えるのは3号棟。職員用の住宅です。
軍艦島は、長年無人島で廃墟と化していましたが、2009年4月22日から観光客が上陸・見学できるようになりました。
ただし、見学できるのは一部エリアに限りますが。
ちなみに、風や天候の影響で、実際年間100日ほどは上陸できないんだとか。残念なことに行って引き返すとかもあるそうですよ。
奥に見えるのが70号棟。鉄筋7階建ての端島小中学校の校舎跡です。
30号棟。日本最古の鉄筋コンクリート造りの高層住宅。
軍艦島、まさにラピュタそのものでした。一体誰がバルスを唱えたんだろうか…(笑)
高台に見えるのが貯水槽。
そして、右側の階段があるのが、第二竪坑への入口。炭鉱マンたちは、命がけの作業を終え、この階段へ戻ってくると命の大切さをかみしめていたそうです。
それぐらい炭鉱での仕事は過酷を極めたのでしょうね。
このレンガ造りの廃墟が、総合事務所跡。
30号棟を別の角度から。
第三見学広場にて。
正面が30号棟、後ろが25号棟、左が31号棟。

帰りの船で見た、島の歴史をつづったVTRがなかなかよかったです。
当時の写真とともに、炭鉱の繁栄、燃料が石炭から石油へ移行するとともにやがて閉山となり、最後の一人が島を去るまでがまとめられており、歴史に思いを馳せながら、色々なことを考えさせられました。
そこには人々が生きた証がきちんと残されており、この目でそれを確かめられたことは貴重な体験になったと思います。
行ってよかった。軍艦島。上陸できてよかった。

さて、長崎港に戻ってきました。ここらで昼食にしましょう。
トルコライスなる、長崎名物をいただきました。これがそのトルコライス。
ピラフ、パスタ、とんかつ、サラダを乗せるのが一般的なんだそうな。
午後からは、市内の名所をめぐりました。
まずは大浦天主堂へ。日本最古のキリスト教建築物だそうな。
お次はグラバー園へ。
グラバー園にはカメがいるのですが、どうもだいたいこんな風にカメの像の上に乗っかってるそうです(笑)
かなりなごみました。このカメよくわかってるなぁ。
旧グラバー邸。グラバー園の有名な構図。
グラバーさんは、貿易商としてものすごい功績を残した方なんだそうです。
眺め抜群。いいとこに住んでたんですねぇ。
こんな高台に住んでみたいです。
洋館が立ち並ぶ東山手地区へ。
このオランダ坂、実は「日本三大がっかり名所」の一角に数えられているんです。
オランダ坂と言えば、横浜、神戸、函館にあるような洒落たスポットを思い浮かべる人が多いのですが、長崎の場合はただの坂、上っても下っても何もないからがっかり名所になったとのことです。
ちなみにがっかり名所、あとのふたつは札幌の時計台と高知のはりまや橋。どっちも過去の旅日記で紹介しました。あまり嬉しくないけどこれにて三大がっかりコンプリート。
地球館。レストランで、世界各国の料理が日替わりで食べれるんだとか。
十二番館。歴史資料館になっています。
オランダ坂を下りきり、電停に乗車。
原爆落下中心地公園に来ました。
1945年8月9日11時2分、B29はこの場所に原爆を投下しました。
当初は小倉に落とすつもりでしたが、悪天候のため第二目標の長崎に変更。僕の両親は小倉からほど近いところの出身なので、もし小倉に落ちていたら僕は今頃この世にいなかったかもしれません。
平和記念像。
天を指した右手は“原爆の脅威”を、水平に伸ばした左手は“平和”、軽く閉じたまぶたは“原爆犠牲者の冥福を祈る”という意味なんだとか。
市内観光最後は、稲佐山。
日本三大夜景が函館、神戸、長崎なのはご存じでしょうか?その長崎の夜景が、ここ稲佐山の展望台から見た夜景なのです。
素晴らしい夜景なんだけど、やっぱり黄砂のせいで…くそう。
山の斜面に街があるので、家々の灯りで星を散りばめたように見えました。長崎ならではの独特な景観だと思います。
しかし、さすがは連休だけあって展望台は殺人的に混雑していました…。
周りでフラッシュばしばしたくもんだから、長時間露光してるこっちはたまりません。撮った写真がことごとく、ところどころ白くなっていました(涙)
締めは中華街でちゃんぽん。
しかし長崎の中華街は、横浜と比べるとありえないぐらいしょぼかったです。
「中華街」じゃなくて「中華通り」でいいじゃん、みたいなw

この日は、この旅唯一のホテル泊。
さすがに長崎の市街地で車中泊はムリですもんね。はじめて布団で寝れたので体力もばっちり回復しました(笑)