◇◆ 行程 ◆◇
  ■1日目
とんとん広場  ⇒  吹割の滝  ⇒  旅館
  ■2日目
旅館  ⇒  尾瀬ヶ原



はるかな尾瀬〜遠い空♪
というわけで尾瀬に行ってきました。尾瀬と言えば水芭蕉なので、その時期をねらっての訪問となりました。
ともにずっと前から尾瀬に行きたいと思っていたと意気投合したので、旅好きの友人と二人で行ってきました。

途中で友人を拾い、まずとんとん広場に行きました。
群馬って、実は養豚がさかんで、特に前橋は豚肉料理が有名。まちおこしに使っているぐらいですからね。
このとんとん広場は、赤城山の麓のほうにあります。
とんかつをいただきました。さすが上質なポークを育む群馬の土地、文字どおり絶品でした。
飛べない豚はただの豚だ…
なんて冗談はさておき、食べたあとに見るとなんともやるせない気持ちになりますね。
もしかしたらこの子たちの友達だったかもしれない…ごめんな豚さん(´・ω・`)
尾瀬に行くためには関越の沼田ICでおります。
途中、名勝吹割の滝に寄りました。
誰がつけたか知りませんが、東洋のナイアガラって呼ばれてるそうですよ。
でも、割れた地面に向かって河川がものすごい勢いで流れ込むその姿は、確かにナイアガラフォールさながらの絶景。自然の雄大さを感じます。
遊歩道でけっこう近くまで行くことができるんです。迫力満点でした。

尾瀬の玄関口まで行き、水芭蕉の宿ひがしという旅館に投宿。
尾瀬に入山する際、駐車場が1,000円かかるのですが、このお宿はバス乗り場までの送迎つき。それが決め手になりました。

バス乗り場まで送ってもらい、鳩待峠行きのバスに乗ります。
尾瀬はハイシーズンはマイカー規制がかかるので、登山口まではバスでしか行けません。
軽くストレッチをしてからいよいよ入山。
まず、靴底の土を落とします。これは、尾瀬の自然を守るために、外来の種子などを持ち込ませないための措置。
スタート直後。気持ちのよい新緑です。
夜が雨だったので天気が心配だったのですが、この日はなんとか持ちこたえてくれました。
木道。尾瀬っぽい景色になってきました。
ミズバショウ。あぁ尾瀬に来たんだなぁと実感。
山ノ鼻まで来ました。ここまで3.3km。時間にして60分くらいでしょうか。
ビジターセンターがあり、多くの人でにぎわっていました。
すでに標高が1400メートルあります。この分岐を、尾瀬ヶ原方面に折れます。
直後、山小屋があるのですが、ここの排水のせいか、ミズバショウの群落に大量の油が浮いていて心が痛みました。
自然を守るのが人間であれば、自然を汚すのも人間。考えさせられますね。
山ノ鼻を過ぎると、辺り一帯は尾瀬ヶ原になります。
余談ですが、よくTVなんかで見る、山をバックにした沼にミズバショウが咲き乱れる場所は尾瀬沼といい、そこに行くには福島県側から入山するのがもっとも近いです。
尾瀬は、群馬、福島、新潟の三県にまたがっているんですね。
今回はミズバショウを目的に行きましたが、他にもニッコウキスゲをはじめ、尾瀬は高山植物の宝庫。
自然や花が好きな人、さらに登山が好きであればその人にとってはもう楽園でしょうね。これだけたくさんの人を惹きつけるのも当然でしょう。
尾瀬ヶ原から見る至仏山。百名山のひとつです。
意外と知られていないのですが、尾瀬って東京電力が保有しているんです。
国立公園全体では約4割、特別保護地区では全体の約7割が東電の土地なんですね。
これは、前身の電力会社が電力開発のために尾瀬の豊富な水源を利用しようとして土地を取得したことにさかのぼります。
しかし、戦争や震災のために大規模開発が困難であったことと、尾瀬の自然は守るべきだという世論も後押し。結局計画は頓挫しました。
その後、昭和30年代後半に空前の尾瀬ブームが巻き起こり、ものすごい数のハイカーが尾瀬を訪れました。当時は木道など整備されておらず、あっという間に尾瀬の自然は破壊しつくされました。
それから東電は、木道の整備や失われた自然の再生、自然保護などに全力を尽くします。
尾瀬の美しい自然は、実は企業努力の賜物なんですね。
東日本大震災以後東電はたたかれまくってますが、尾瀬との関わり、尾瀬での取り組みを知れば少しは考え方が変わる人もいるのでは、と思います。
取り組みで言えば、植林ボランティアや草刈りボランティアを行っていて、僕は2010年に植林ボランティアに参加しました。(2011年以降は震災の影響で自粛)
社員の方々の、尾瀬の自然に対する思い、意気込みみたいなものにすごく好感が持てたし、とても有意義な時間を過ごせました。
補償金捻出のために尾瀬の土地を手放すのでは、という報道もされていますが、今まで培ってきたものを棄てることになるのは本当にもったいないし、できればこれからも尾瀬の自然を守っていってほしいと思います。

大自然の中でのトレッキングは本当に気持ちのよいものでした。
そんなに高低差もなく、僕にとっては「登山」というよりは「ハイキング」に近い感覚でした。
いつか尾瀬沼のほうも歩いてみたい。行きたいって方がいましたらぜひ声かけてください。